両親と兄夫婦といっしょに義経と弁慶の伝説が伝わる古い温泉宿での過ごし方は、
風呂につかり、食事をして、テレビを見て、酒を飲んで、寝る・・・・
特別なことを話すわけでも無かったけれど、そうやって過ごす時間が幸せな時間に思えた。
その旅館の女将さんは親子二代で父親のお世話になったとのことで、
父親が泊まりに来たことを思いのほか喜んでいた。
自分のことをほとんど喋らない父親だけれど、
何十年も培ってきたことの一片を垣間見たような気がする。
足腰が弱くなって、以前のような元気はなくなり、小さくなってしまったけれど、
二人に感謝されている姿を見て、改めて誇らしく感じた。